2014年12月22日月曜日

『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』志村けん&島崎遥香 単独インタビュー【ぱるる】


国民的ブームになっている「妖怪ウォッチ」。待望の劇場版では、妖怪たちの師匠的存在であるマスターニャーダ役で志村けん、主人公ケータの祖母の若かりし頃であるユキッペ役で島崎遥香がゲスト声優として参加。声の演技は『ロラックスおじさんの秘密の種』以来、約2年ぶりとなる志村に、本作で声優初挑戦という島崎。「妖怪ウォッチ」の世界をどう受け止め、それぞれの役に向き合ったのか。二人が語り合った。

■生まれる前から存在していた「バカ殿」


Q お二人は今作で初対面されたとのことですが、お互いどんな印象を持っていましたか?

島崎遥香(以下、島崎)
今日は本当にうれしいです。わたしにとって志村さんはずっと、テレビの中の世界の人でしたから。「バカ殿様」(「志村けんのバカ殿様」)のイメージが強いですけど(笑)。
志村けん(以下、志村)
もうバカ殿も30年やっていますからね。
島崎
わたし、20歳なので、生まれるずっと前からってことですね……。
志村
僕の頭の中で、AKB48のメンバーは顔と名前が一致しないですが(笑)、島崎さんは今回、お会いして天然っぽくってかわいいので、記憶できそうです。
島崎
本当ですか? 忘れないでくださいね(笑)。

Q 「妖怪ウォッチ」のブームは、どんなふうに感じていましたか?

志村
実はこの仕事のオファーが来るまで、「妖怪ウォッチ」を知らなかったんですよ。それで役が決まったら、周りの子供たちの反応がものすごくて、ブームを実感しました。
島崎
わたしは弟が「妖怪ウォッチ」の大ファンなんです。アニメを観ているのはもちろん、グッズもたくさん持っているし、ゲームも毎日やっています。だからこの仕事をいただいて、弟が喜んでくれると思いました。

Q 弟さんの反応はどうでしたか?

島崎
まだ直接の反応は聞いていないのですが、取りあえず学校の友達には内緒にしているみたいです(笑)。

■得意芸と方言で役を完成


■得意芸と方言で役を完成

Q それぞれの役には、どのようにアプローチしたのですか?

志村
最初はマスターニャーダをどういうふうに演じるのかわからなかったですね。そうしたら監督から、僕がコントで演じている、おじいちゃんやおばあちゃんの声で自由にやってくださいと言われました。それで安心して録音に臨めたのです。

Q おじいちゃんとおばあちゃんの、どちらの声に近いのでしょう?

志村
いや、僕にもわかりません(笑)。僕自身、おじいちゃんとおばあちゃんの声は区別していますが、衣装を着て初めて声が出るわけで、今回のマスターニャーダは両方の「ミックス」かもしれません。

Q 島崎さんが演じたユキッペのセリフは方言ですよね。

島崎
実は「自分が思う方言」で話してみてください、って指示されたんです。
志村
それは難しいね。
島崎
そうなんですよ。関西弁なら「なんでやねん」とか言えるけど……(笑)。言い回しとか、苦労しましたね。

Q 声の演技の面白さ、あるいは難しさはどんな部分でしょう?

志村
僕は普段、体を動かして表現していますから、映像に声を合わせる作業はけっこう難しいですね。
島崎
演じるのが自分の顔や外見とは違う「キャラクター」ですから、それをどう表現するべきか。立ち上がったり、ほほ笑んだり、走ったり、そういう動作も全て声だけで演じるのはチャレンジでした。そこがこれまでの演技の仕事と違いましたが、人間以外の役をやれるのは、面白いですよね。
志村
普段は出さない「息遣い」も意識して表現したりするからね。「ウー、ウー」とか、ちょっとオーバー気味にやらないと、観る人には通じないんですよ。まぁ、あとは雰囲気です。ただ、公開アフレコは苦労しましたね。近眼で画面が見づらいし、老眼で台本が読めなくなるから(笑)。

Q 出来上がった映像を観た感想を聞かせてください。

志村
声を演じた段階では、そのシーンの状況がわからなかったので、「こうなっていたんだ!」と驚きました。
島崎
今の技術ってスゴいですよね。無の状態でわたしが演じたセリフが、映像にピタリと合っているんですよ(笑)。

■「ようかい体操」にチャレンジ!?


■「ようかい体操」にチャレンジ!?

Q この『妖怪ウォッチ』とは別に、子供時代から好きだった妖怪キャラは何ですか?

志村
僕の子供時代は、妖怪ははやっていませんでした(笑)。「おばけが怖い」というのはありましたが、「妖怪」という単語が一般的に使われるようになったのは、ずいぶん後なんじゃないかな。
島崎
わたしは映画『妖怪大戦争』の「小豆洗い」ですかね。岡村隆史さんが演じていて、強く印象に残っています。

Q ちなみに「ようかい体操第一」を踊ったことは?

志村
行きつけのバーの女の子がいつも踊っているんで(笑)、今度の「バカ殿」で披露しようと思っています。これから練習ですね。
島崎
わたしはまだ「ようかい体操」を踊るチャンスがないんですよ。
志村
次の「バカ殿」はメンバーが決まっているので、残念ながら誘えません(笑)。

Q 島崎さんは今後、演技への興味は?

島崎
まだ演技を楽しめる段階じゃないですけど、わたし、映画は好きなんで、映画の仕事は今後もできたらうれしいです。観るのも好きで、最近も『まほろ駅前狂騒曲』や『紙の月』『日々ロック』などを観ています。今後の目標はまだ立てていませんが、取りあえず難しい本を読んで、いろいろ勉強しています!


ゲスト声優ということで、いい意味でリラックスして演技に臨めたという二人。そのリラックスしたムードはインタビュー中も漂っていた。大ベテランの志村けんに対し、「まったく緊張していません」と笑みを浮かべる島崎遥香。そんな彼女を、温かい目で見つめる志村の優しい表情が印象的だった。子供たちに人気の『妖怪ウォッチ』が、彼らゲスト声優の個性的なスパイスによって、より幅広い世代に受け入れられることだろう。
(C) LEVEL-5/映画『妖怪ウォッチ』プロジェクト2014
取材・文:斉藤博昭 写真:高野広美



Yahoo!映画

http://movies.yahoo.co.jp/interview/20141222001/





0 件のコメント:

コメントを投稿