今週はロンドンブーツ1号2号の田村淳にメディアの変化、アイドルについて聞いてみました。
- メディアの変化やアイドルについて語るロンブーの田村淳
テレビって昔は、必ずお茶の間にあって、一家に1台あったわけですが、今一家に1台じゃない。個人個人だし、テレビの代わりにスマホをいじっているという時代になっちゃっている。見る人数が多いということで必要だとは思うんですけど、新しい文化を生むのに適しているかというと、そうじゃないかなと思います。
テレビと比べて、新聞がまだ強いのは、ちゃんと記者の人が動いているというのが強いんじゃないかなと思っています。まあ、動いていない人もいるようですが(笑い)。
そしてラジオ。今、週に2本やっていて、文化放送とMBS(毎日放送)です。文化放送の「ロンドンブーツ1号2号 田村淳のNewsCLUB」(月曜午後9時)は、文化人の方に来てもらって、MBS「アッパレやってまーす!」(火曜午後10時)はバラエティーのラジオなんですけど。やっぱり、すみ分けがどんどんできてきている。ラジオはコアな人が多くて、チャットしているような感覚で、この空間を楽しみたい人が集まって、その集まった人だけを楽しませる空気感が生まれてきている気がします。
こうして考えてみると、各メディアにいろいろな特性があるけど、いずれにしてもコンプライアンス(法令順守)が厳しくなっていますね。僕なんかは勉強できないし、このまま就職活動してもいいところに就職できないだろうな、何を頑張ろう? これを頑張ろう、芸人を頑張ろう、だけだったんで。でもこんな俺みたいなのが生きづらくなってしまってますね。多分淘汰(とうた)されると思います、僕を含めて。まあ、いまさら考えてもしょうがない(笑い)。もう取り返せないですからね。
ラジオやテレビに出演するとき、僕は出演者なんだけど、作り手の感覚もある。作り手というか、発信者。僕の場合、それが入り交じっているような感じなんですかね。スタッフさんと話しているのも楽しいし、ラジオも楽しいです。でも、スタッフさんと話して、こんな番組が作りたいんだ!って話をするとたかぶりますよね。
でも、コンプライアンスや視聴率の問題があって、なかなか思うような番組作りはできない。特に地上波で、今の視聴率の計算の方法でいけば、もうお年寄りを相手にするしかなくなりますよね。選挙と一緒だと思うんですよ。お年寄りに対して番組作りをしていかないと、視聴率が取れないというテレビ。でも実は新しいものを生み出していかなくてはならないテレビというものが、視聴率に惑わされて新しいものが作れなくなっていっている。テレビの時間軸が、そこが一番もどかしいという時期に来ちゃってるんだなと思います。
- 田村淳がプロデュースしているアイドルグループのひとつ「KAGUYA」
今年始めた番組は、どれも自分でも選んで、これは好きだな、やりたいと思った番組しかやっていないんです。フジテレビ系の「淳・ぱるるの○○バイト!」(火曜深夜1時30分)は、ある意味画期的でしたね。AKB48のトップアイドルのぱるる(島崎遥香)とロンブーの淳! 以前だったら猛獣のおりの中に生肉を投げ込むようなものですよ(笑い)。
ぱるるはぱるるで、既存のアイドル像みたいなものを崩している革命家だと思うんですよね。あの番組を発想したのは、秋元康さんだと思います。僕は秋元さんから「やらないか」と言われましたから。やる前にはぱるるは、単純にしゃべらないだろうと思ったんですよ。俺が何を言っても、塩対応って言われていた子なんで。でもそれが面白いなと思って。投げかけても無視されるというのを体感してみたいなあと思って、やり始めたら、意外とぱるるとコミュニケーションが取れて、だけど思ったことはズバッと言うアイドル像が生まれてきたから、やってよかったなあと思いましたね。やっぱり、秋元さんのプロデュース能力はすごいですよね。オールナイターズ、おニャン子と、ずっと秋元さんがやってるわけですからね。
- 田村淳がプロデュースしているアイドルグループのひとつ「キラキラゲリラ」
そういえば、フジテレビがやっていた、アイドリングは、終わったか終わってないか分からないような終わり方をしましたよね。「アイドリング解散」は、日刊スポーツのスクープでしょ。すっぱ抜いたんで、アイドリングのプロデューサー知り合いなんですけど、怒ってましたよ(笑い)。
※連載「ロンブー淳の崖っぷちタイトロープ」は、ロンドンブーツ1号2号田村淳に、日刊スポーツの各分野の記者がさまざまなテーマで取材し、率直に話してもらう企画です。今回は「テレビとアイドル」について、よしもと担当の小谷野俊哉が取材しました。
(ニッカンスポーツ・コム連載「ロンブー淳の崖っぷちタイトロープ」)
http://www.nikkansports.com/entertainment/column/tamura-atsushi/news/1577876.html
0 件のコメント:
コメントを投稿