本日2015年11月21日より、Jホラーの巨匠・中田秀夫監督の最新作となる映画『劇場霊』が公開となります。シネマズでは、主演・島崎遥香さん、高田里穂さん、中田秀夫監督の貴重な3ショットインタビューを行いました。
思い切って女優さんに演じてもらった
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―作品を拝見させていただいて、まさに「ジェットコースター・ホラー」の名にふさわしく、後半で駆け抜けていくように巻き起こる恐怖の数々に身が凍る思いがしたのですが、個人的には、その中に織り交ぜられる人間の感情に訴えかけてくるようなセリフの数々が印象的でした。
監督:
人間が襲われるっていうのがホラー映画。だけど、それだけで恐怖表現だけで成り立つわけじゃないんです。人間がいる以上、ドラマがあるし、感情がある。人の死に思いが至るっていう話が多くて、こういうことがあったから、魔物になってしまったという“悲しみ”というものがあるので、ホラーと悲しみというのはワンセットかなって気がします。
人間が襲われるっていうのがホラー映画。だけど、それだけで恐怖表現だけで成り立つわけじゃないんです。人間がいる以上、ドラマがあるし、感情がある。人の死に思いが至るっていう話が多くて、こういうことがあったから、魔物になってしまったという“悲しみ”というものがあるので、ホラーと悲しみというのはワンセットかなって気がします。
―本作での魔物は、球体関節人形ですが、全てがCGではないとお伺いして驚きました。
監督:
フルCGでやったシーンも1つだけあるのですが、他は違いますね。我々が参考に観たのは、ターミネーター2とか。もちろん人形も使っていると思いますが、ほとんどCGでやっているはずなんです。ハリウッド映画のように、お金をいくらでもかけてよければ全部CGでやったかもしれませんが、ただCGって実体感がないんですよね。
フルCGでやったシーンも1つだけあるのですが、他は違いますね。我々が参考に観たのは、ターミネーター2とか。もちろん人形も使っていると思いますが、ほとんどCGでやっているはずなんです。ハリウッド映画のように、お金をいくらでもかけてよければ全部CGでやったかもしれませんが、ただCGって実体感がないんですよね。
―CGじゃないからこその表現ということでしょうか?
監督:
フルCGだと、そこにいるという感じというか、僕の目にはどうしても薄く映ってしまうところがあります。今回の映画では、堅い人形が、若い血をいっぱい吸って、血もある肉もあって、「人間になりたい、若い女性になりたい」という欲求を持っている。だからこそ、思い切って人間というか、女優さんに演じてもらいました。
フルCGだと、そこにいるという感じというか、僕の目にはどうしても薄く映ってしまうところがあります。今回の映画では、堅い人形が、若い血をいっぱい吸って、血もある肉もあって、「人間になりたい、若い女性になりたい」という欲求を持っている。だからこそ、思い切って人間というか、女優さんに演じてもらいました。
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―人形を人が演じるというのは、難しかったのではないでしょうか?
監督:
パントマイムのパーツさんという方に演技指導をしてもらったのですが、撮影に入る数カ月前に助監督とパーツさんの舞台を観に行って「この方にお願いして、あとは素養のある女優さんが来てくれればいける」と思いました。ただ、人間がやっているというのが、仮にバレてもいいかなという思い切りはありましたね。
パントマイムのパーツさんという方に演技指導をしてもらったのですが、撮影に入る数カ月前に助監督とパーツさんの舞台を観に行って「この方にお願いして、あとは素養のある女優さんが来てくれればいける」と思いました。ただ、人間がやっているというのが、仮にバレてもいいかなという思い切りはありましたね。
「中田監督の作品に出ている」まずそこで感動した
―島崎さんは、映画単独初主演ですが、オーディションから参加されて決まったときの気持ちはどうでしたか?
島崎:
監督が、ラジオの生放送のスタジオから電話をかけてきたんです。突然の電話だったのもあって、素直に驚きましたね。
監督が、ラジオの生放送のスタジオから電話をかけてきたんです。突然の電話だったのもあって、素直に驚きましたね。
―現場での中田監督の演技指導などはどうでしたか?
島崎:
もう…ただ、ただ真面目に聞いていましたね。
もう…ただ、ただ真面目に聞いていましたね。
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―監督的には島崎さんはいかがでしたか?
監督:
僕は説明がくどいんですよ。変だと思われるかもしれませんが、もし出来るのなら自分で演じたいくらいの欲求があるんです。島崎さんだけじゃなくて、自分の映画のヒロインにはこうあって欲しいという思いがすごく強くて、いっぱい言いたいんです。島崎さんは、それを頷きながら吸収してくれて、監督と主演女優として、馬があった感がありましたね。
僕は説明がくどいんですよ。変だと思われるかもしれませんが、もし出来るのなら自分で演じたいくらいの欲求があるんです。島崎さんだけじゃなくて、自分の映画のヒロインにはこうあって欲しいという思いがすごく強くて、いっぱい言いたいんです。島崎さんは、それを頷きながら吸収してくれて、監督と主演女優として、馬があった感がありましたね。
―完成した映画を観ての感想をお聞かせください。
島崎:
小さいころに家族で中田監督の映画を観ていたので、本当に自分が大きなスクリーンで、中田監督の作品に出ている。まずそこで感動しました。だから、公開されるのが、とても不思議な気持ちですね。
小さいころに家族で中田監督の映画を観ていたので、本当に自分が大きなスクリーンで、中田監督の作品に出ている。まずそこで感動しました。だから、公開されるのが、とても不思議な気持ちですね。
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―高田さんは、今回演じた役は、島崎さんに憎悪を抱く売れっ子女優の役でしたが、ご自身と照らしあわせていかがでしたか?
高田:
基本的にすごいガッツがあって、とにかくチャンスをものにしたいという必死さがあるという役。そういう根本は理解できたので、演じていてそこまで難しいということはありませんでした。ただ、舞台上で島崎さんと争うシーンがあって…
基本的にすごいガッツがあって、とにかくチャンスをものにしたいという必死さがあるという役。そういう根本は理解できたので、演じていてそこまで難しいということはありませんでした。ただ、舞台上で島崎さんと争うシーンがあって…
―島崎さんが怖かったとか?
高田:
逆で、どうしても島崎さんのルックスで、この瞳で見つめられると、全然腹が立たなくて…。可愛くて仕方なくて、どうしようってなったんですが、割りきってやりきりました。
逆で、どうしても島崎さんのルックスで、この瞳で見つめられると、全然腹が立たなくて…。可愛くて仕方なくて、どうしようってなったんですが、割りきってやりきりました。
今度はコメディをやってみたい
―女優同士の憎悪が描かれているという点で、現場の雰囲気はどうだったんですか?
監督:
僕自身が、和んでいるところから切り替えが効くタイプじゃないのもあって、島崎さんには、そういう気分を崩さない方がいい思ったで、怖いシーンのある日は、他のひとと喋ったりして和んだりしないようにとアドバイスはしましたね。僕自身も、自分にだべり禁止令を出しました。
僕自身が、和んでいるところから切り替えが効くタイプじゃないのもあって、島崎さんには、そういう気分を崩さない方がいい思ったで、怖いシーンのある日は、他のひとと喋ったりして和んだりしないようにとアドバイスはしましたね。僕自身も、自分にだべり禁止令を出しました。
―かなりストイックな雰囲気だったということでしょうか?
監督:
今回はあえて、そういう感じにしました。
今回はあえて、そういう感じにしました。
―島崎さんは、そのストイックな雰囲気はどうでしたか?
島崎:
私、元々人から話しかけられないと、自分から話しかけないタイプなんです。結構普段から暗いので、大丈夫でした。
私、元々人から話しかけられないと、自分から話しかけないタイプなんです。結構普段から暗いので、大丈夫でした。
―そう聞くと、監督と島崎さんの馬があったというのはすごくよくわかりますね。話が少し変わってしまうのですが、島崎さんは探偵役をやってみたいと話されているのを聞いたのですが。
島崎:
はい、本当です。
はい、本当です。
―実は、僕過去に探偵やっていたことがあるんですよ。
島崎:
え!すごい。やっぱりボールペン型のカメラとか持っていたりするんですか?
え!すごい。やっぱりボールペン型のカメラとか持っていたりするんですか?
―そういうのも使ったりしていましたよ。
島崎:
本当なんだ!なんだか探偵に見えてきました。
本当なんだ!なんだか探偵に見えてきました。
―逆質問されるとなんだか恐縮しますね(笑)探偵以外でやってみたい役はありますか?
島崎:
コメディですね。普段が暗い性格なので、とにかく明るい別人になってみたいです。
コメディですね。普段が暗い性格なので、とにかく明るい別人になってみたいです。
―高田さんはやってみたい役はありますか?
高田:
同じになっちゃうんですが、私もコメディですね。普通の女の子だけど、面白いノリがあるみたいな役をやってみたいです。
同じになっちゃうんですが、私もコメディですね。普通の女の子だけど、面白いノリがあるみたいな役をやってみたいです。
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―主演女優として、大変だったなというシーンはどこですか?
島崎:
最後の人形との闘いですね。一番ラストのところの撮影は、一発勝負みたいなところもあって、とても緊張しましたね。
最後の人形との闘いですね。一番ラストのところの撮影は、一発勝負みたいなところもあって、とても緊張しましたね。
―それを観た人の感想が、いっぱい飛び交ってくると思いますが、待ち遠しいですか?
怖いです!あんまり気にしないようにしようとは思っているんですけど、映画を観るより怖いかもしれません(笑)
映画『劇場霊』は本日より公開開始!
中田秀夫監督が満を持して送り出す最恐のJホラー映画『劇場霊』は、本日より公開開始!
(C)2015『劇場霊』製作委員会
(取材・文/黒宮丈治)
http://cinema.ne.jp/recommend/gekijourei2015112108/
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