『自暴自棄だった私を立ち直らせた母の言葉』
先日、ヘアメイクさんから言われたのですが、私、1年前にサイズは小さかったですが、
円形脱毛症だったみたいなんですよ(笑) 。
私は、大好きなアイドルに近づきたいという理由だけでAKB48のオーディションを受けました。
だから、例えば同期の横山由依のように「歌手になりたい」といった明確な夢もなく、
レッスンでも劣等生。居残りの常連でした。こんな私がここにいていいのかな。
そういう迷いは始めからあった気がします。
だからでしょうか。自分では一生懸命やっているつもりでも、スタッフさんから
「やる気が感じられない」とよく叱られていました。
そんな人間が活躍できるほど、AKB48は甘くありません。
しばらくすると、同期メンバーは呼ばれても私は呼ばれないというお仕事が増えていったのです。
みんなはどんどん成長しているのに、自分だけいつまで経っても成長しない。
やる気も伝わらないし、夢も見つからない。
自分が情けなくて、「辞めたい」と思うようになっていました。
こんなことがありました。ある日、インターネットで、AKB48が出るCMが始まるという
ニュースを見つけたんです。見ると、前田敦子さん以外は私と同期の研究生ばかり。
どういうこと?みんな、知らないところで、こんな大きな仕事をしていたんだ。
入ったばかりの後輩の姿もありました。後輩にまで抜かれていたのです。
マウスを持つ手が震えました。
私みたいな落ちこぼれを、みんなはどう思っているのだろう。
励ましの言葉も信じられず、人間不信になっていきました。
例えば、体育会系で、内気な私とは性格が正反対の島田晴香とは口をきくのもつらかった・・・。
たぶん、その頃に脱毛したのだと思います。
そんな状態を抜け出したのは、夕食のときの母の何げないひと言でした。
「AKBに入る前は、お母さんが一緒じゃないと電車にも乗れなかったよね?
でも今は一人でどこにでも行ける。遥香は遥香なりにちゃんと成長しているよ」
それで思い出したんです。私が年相応にできて当たり前だと思うことも
できない時期があったことを。それが集団行動もできるようになったし、
まだまだですが、自分の意見も言えるようになった。
こんな私でも、ちゃんと成長していたんですね。
AKB48のメンバーは、みんな目標があって、そのためには努力を惜しまない
頑張り屋さんの集団。だから、つい私もそこと比べていた。
そして勝手に落ち込んでいた。だけど、私には私のモノサシがあって、
そこでは小さくても成長できていたんだ。そう思ったら、気持ちが楽になり、世界が拓けました。
今はがむしゃらに頑張りたい。
そうすれば将来の夢も見つかるだろうし、きっとヤル気も伝えられるようになると思うんです。
島田とは今は大の仲良しなんですよ。実はしょっちゅう、
彼女の家にお泊まりに行く仲です(笑)。性格は相変わらず正反対ですけど、
話すと刺激になります。
あのとき、さりげなく褒めてくれたお母さん・・・。
ありがとう。
実は私のことをすごく心配して、タイミングを見計らって言ってくれたんだろうなって、
今になって思います。
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