2018年10月17日水曜日

女優・島崎遥香さんインタビュー「苦しいことがあっても、いつか自分の強みになる」



AKB48を卒業後、女優として多くの作品に出演している島崎遥香さん。この秋は、NHK・BSプレミアムで放送中のドラマ「主婦カツ!」に、鈴木保奈美さん扮する宮本夏子の娘・華役で出演。家族を揺るがす大騒動を巻き起こす長女を演じています。今回のドラマで感じたことや、島崎さん自身の仕事へのこだわりなどを聞いてみました。

華は微妙なバランス感覚の中で生きている女の子


――1話を見させていただきましたが、主婦がいかに家族のためを思って家事をしているか、そしてブランクを経て外へ働きに出ることの大変さが描かれていましたね。
主婦をしながら外で仕事をするってこんなにも大変なんだと思いましたね。実の母に感謝したいなって改めて思いました。
――母親のサポートがあって、家族の生活が成り立っているんですよね。そして、華ちゃんは初回からまさかの展開が……。
華は二十歳の看護学生という設定ですが、二十歳って微妙な年齢なんですよね。一般的に大人といわれる括りに存在しているけれど、家族の中での位置づけは子ども。まだ未熟な部分がたくさんあるなかで、妊娠という事態とどう向き合っていくのかという問題がありつつ、長女として家族のことも考えている。お芝居のさじ加減が難しかったです。
――このドラマに携わったことで、「主婦」について印象の変化などはありましたか?
主婦のあり方って、家庭によってさまざまだと思いますけど、私の母のまわりは家事や育児をしながら仕事もしてる人が多かったです。ドラマの中の宮本家は、わりと裕福で恵まれた家庭ですけど、仕事をしながら必死に子育てしているお母さんも世の中にはたくさんいますよね。最近は男性が家庭に入って主夫業をしているという方もいますが、女性は本当に強いなって改めて思いました。

初めてのお給料は少なかったけど、それでもありがたいと感じていた


――確かにそうですね。鈴木保奈美さんがこの作品に関して「大事なのは、自分の足でちゃんと立てているかということ」と発言されていますが、島崎さんは自立できていると思う?
まったく。私はいろんな人に支えられて生きてます。
――1話では、保奈美さん演じる夏子が一生懸命働いて手にした報酬が、小銭だけという厳しい現実にも直面しました。
私は15歳でAKB48に入り、芸能界での仕事を始めましたが、初めてのお給料はとても低かったです(笑)。それでもありがたいなと感じてました。普通の女の子だった私を育ててくれて、しかもお金までいただけるなんて。ただ高校を卒業し、お仕事一本になったときに給料明細を見て、プロとしての厳しさを知りました。でも、他の世界を知らないからここで頑張るしかない。お金をいただいて自分の力で生きていく大変さは学生を卒業してから身をもって知り、そしてその怖さを今も感じています。

“私”を消すような生き方は、私にはできない


――働いて収入を得ることの大切さを早い時期に知ったと。お仕事において、譲れないことはありますか?
私は自我がすごく強いと自覚しているんですけど、そこをなくしてしまったら生きていけないなって。自我を消せばもっと器用に生きられるし、みんなが期待しているような人になれると思うんだけど、そんな生き方は私にはできない。何を思われても“私”は消したくありません。
――自己主張も大事ですからね。
うーん。自己主張ともちょっと違うというか……。自分でも思うんですよ、難しい生き方をしてるなって。でも、それが私なんです。「何を考えてるのかわからない」ってよくまわりの人から言われるんですけど、モノ作りをする時、絶対に譲れないものが出てきて、それに対する思いが強ければ強いほど、こだわりも強くなる。これは職業病でもあると思うんですよね。みんなと同じだと埋もれちゃう……。そんな思いがどこかにあるんです。
――島崎さんの信念ですね。お仕事をしていて喜びを感じるのはどんな時?
私にはおばあちゃんがいるんですけど、NHKの番組に私が出演すると「自慢の孫だ」って本当に喜んでくれるんです。このドラマもすごく楽しみにしてくれてて、何日の何時から放送だって、私よりもきちんと把握しているんです。おばあちゃんが喜んでくれることが私にとっての喜びですね。

生きていくためには必死になってほしい


――「人から支えられて生きている」とおっしゃってましたが、立派に自立していると思います。では、島崎さんと同年代の皆さんへ、より充実した日々を送るためにアドバイスをお願いします。
学生時代の同級生をみたり、相談を聞いたりしてると世界が違うなぁと感じることもありますが、それぞれ事情があって、私には理解できないこともたくさんある。私がいる業種は特殊ですからね。誰だって他人のことは分からなくて、自分のことしか分からない。その中で理解しあって生きていくのはとても難しいことなので、私からアドバイスできることはないかも知れませんが、ただ生きていくためには必死になってほしいです。
――島崎さんもデビュー当時は必死だったと……。
15、16歳の頃はとにかくがむしゃらでしたね。キャラクターがしっかりできてきて、
皆さんに認識していただけるようになったのが20歳ぐらいの時ですから、
デビューから4年かかりました。それこそ1年目なんて毎日厳しく大変な日々でしたが、
そのことで精神的に鍛えられた部分もあります。
それを若くして経験できたのは自分の強みだと思ってるので、
皆さんも何か苦しいことがあったとしても、
いつか自分の強みになるということを信じていけば大丈夫。
上から目線になってしまって申し訳ないですけど、それが私からのメッセージです。



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